またここ数年、新潟市内の中心地はメディアシップビルなど、新しい建物やホテルが建ち並び、ますますきれいな街並みに変わりました。ちなみにですが、このメディアシップビルの形、何かに似ていませんか?
実はこのビルは、昔、新潟港まで日本海を行き来していた北前船の帆をモチーフに、緩やかなカーブを描いたデザインになっており、夜間には両端部に取り付けられたLEDによる「ライトセイル(光の帆布)」と呼ばれるライトアップも。また施設のシンボルマークにも帆を張る北前船と、日本海と信濃川の水面を模したデザインが用いられています。
さて、ちょっと話が脱線しましたが、話は今回の本題へ。新潟には年に数回程の出張ですが、時間があれば必ず寄りたいのが、あの漫画クッキングパパにも取り上げられた、新潟を代表するかつ丼店「とんかつ太郎」。表通りから一本裏通りにあり、初めての場合は探しにくいかもしれないが、一度、来てしまえば、すぐに覚えられる所にあります。
店に入ると、カウンター席が15席ほどの小さなお店だが、昼飯時にはいつも満席になる人気店。新潟タレかつ丼の元祖とのことだ。メニューはいくつかあるのだが、オススメは一番人気のかつ丼(5枚入り)@1,050円となめこ汁@160円をセットでチョイス。
ここでびっくりするのが、なんと新潟のかつ丼は卵でとじていないのだ。どちらかというと、ソースかつ丼に近いのだが、醤油ベースの甘辛ソースに揚げたてのカツを潜らせ、炊き立ての白米に乗せただけの、実にシンプルなかつ丼なのだ。
なんでも戦後間もない頃、こちらの店主が物資の乏しい中、ようやく手に入れた貴重な豚肉を薄く伸ばし、当時同様に貴重であった白米に揚げたてのカツを乗せて、新潟市内のバラックで提供したのが、この新潟タレかつ丼のはじまりとのこと。
しかし、その見た目のシンプルさとは裏腹に、一口食べるとそのサクサクな食感とまた甘辛いソースがなんとも旨いのだ。食感は以前、ドイツで食べたことがあるシューニッツェル(豚肉の薄切りカツレツ)にもよく似てる。
こうして、新潟出張の密かな楽しみを堪能して、また明日の商談に備えるのだ。笑
【とんかつ太郎 HP↓】